ネイリストが受ける検定といえば、ネイリスト技能検定とジェルネイル技能検定が有名ですが、もうひとつメジャーな検定の中でINAネイリストスペシャリスト検定というものがあります。
今回はこのINAネイリストスペシャリスト検定の試験内容についての詳しい紹介と合格対策ポイントをご紹介いたします。
この記事の目次
INAネイリストスペシャリスト検定とは
画像引用:公式サイト
INAネイリストスペシャリスト検定とは、ネイル業界発展を目的とするI-NAIL-Aが主催する、サロンワークに役立つ正しい知識と技術を確かめる技能検定試験です。
INAネイリストスペシャリスト検定の詳細
各級の試験内容
INAネイリストスペシャリスト検定は3つの段階、5つの級に分けられています。
- A級
…ネイルケア、赤ポリッシュカラーリング(80点以上で合格) - SA級
…ネイルケア、白パールカラーリング、チップオーバーレイ(80点以上で合格) - PA・AA・AAA級
…ネイルケアネイルチップ、スカルプチュア(クリア・フレンチ)、カラーリング(赤・白パール)
(60点以上でPA級、70点以上でAA級、80点以上でAAA級)
A級、SA級は学生や初心者が目指す基本的技術を求められ、PA・AA・AAA級はプロフェッショナルレベルを求められる試験内容となっており、点数によってそれぞれの級を取得することができます。
受験資格
INAネイリストスペシャリスト検定は、義務教育終了者であれば受験することができます。
A級をもっていなくてもSA級、A級・SA級を持っていなくてもPA・AA・AAA級を受験することができます。
INAネイリストスペシャリスト検定の試験内容
学科試験
学科試験(30分)
全50問のマークシート形式
【ネイルの衛生学・人体のしくみ・ネイルとその異常・マニキュアリストの化学・ネイル概論・ネイル技術】
実技試験
A級
- テーブルセッティング・モデルチェック(10分)
- ネイルケア(30分)→審査
- カラーリング(25分)→審査
【両手赤マット】
SA級
- テーブルセッティング・モデルチェック(10分)
- ネイルケア(30分)→審査
- アーティフィシャルネイル(20分)→審査
【右手チップオーバーレイ 1本】 - カラーリング(25分)→審査
【両手パールホワイト】
PA・AA・AAA級
- テーブルセッティング・モデルチェック(10分)
- ネイルケア(25分)→審査
- アーティフィシャルネイル前半(20分)→審査
【右手ネイルチップ装着・スカルプチュアとフレンチスカルプチュア各1本】 - アーティフィシャルネイル後半(15分)→審査
【アーティフィシャルネイル前半の仕上げ】 - カラーリング(15分)→審査
【左手マット赤・右手パールホワイト】
受験開催日
年4回
受験料
A級 10,000円(税別)
※学科または実技免除 7,000円(税別)
SA級 12,000円(税別)
※学科または実技免除 9,000円(税別)
PA・AA・AAA級 15,000円(税別)
※学科または実技免除 12,000円(税別)
INAネイリストスペシャリスト検定合格のポイント
学科試験のポイント
幅広いネイルの知識が必要になります。
学科試験の対策は、公式テストである「ネイル・プロフェッショナル」「ネイル・プロフェッショナル ジェルネイル編」「検定試験対応例題集」をマスターすれば、学科試験対策は万全です!
ネイルケアの合格ポイント
手指消毒は受験者→モデルの順番で消毒をします。
また、必ずそれぞれ1枚ずつ新しいコットンを使うようにしましょう。
フリーエッジはエメリーボードで整えます。
左右のカーブが線対称になるようにして、長さ、カーブの形を10本すべてそろえましょう。
削りあとはなめらかに、バリや削り残し、ダストが残っていないようにしっかりダストオフしましょう。
爪が薄くなりすぎてしまっている場合は減点となってしまうので、爪の薄い方にモデルを頼む場合は気をつけましょう。
※SA級、PA・AA・AAA級のアーティフィシャルネイルを施す指はフリーエッジを1mmいかにする。
カラーリングの合格ポイント
ベースコート、カラーポリッシュ2度塗り、トップコートの順番で塗布します。
必ずエッジも忘れずに塗布しましょう。
塗る順番は左手小指から初めて、右手親指で終了するようにします。
万が一皮膚についてしまった場合には、すぐに除去し、最後にまとめて行わないようにしましょう。
色ムラ、ハケ跡がないように表面を滑らか、そしてつややかに仕上げます。
チップオーバーレイの合格ポイント
ネイルチップの色はクリアかナチュラルを使用する。
形状は自由、爪にあわせたものを使用します。
- ネイルチップが地爪にあっているか
- 1/2以上を覆っていないか
- 空気やダストがはいっていないか
- アクリル、ダスト、バリなどが残っていた李、チップの裏がくすんでいないか
- 他の自爪との形やバランスがそろっているか
など、仕上がりは細かくチェックされます。
スカルプチュア(クリア・フレンチ)の合格ポイント
キューティクルラインは、隙間が空きすぎず、段差がなく滑らかになるように仕上げます。
地爪に合った形、角度、カーブに整え、見た目の美しさにもこだわりましょう。
気泡がはいっていない、厚みが適度である、表面が滑らかで磨かれているなど、の仕上がりの高さも採点ポイントとなります。
皮膚やフリーエッジ、サイドにアクリルが流れたりついていたりすると減点になってしまいます。
後から除去することが難しいため、はみ出しや流れ出ることがないように気をつけましょう。
フレンチスカルプチュアは、フレンチラインを滑らか、かつ、鮮明に描きましょう。
また、ピンクとホワイトのバランスも重要です。
INAネイリストスペシャリスト検定の減点・失格対象
INAネイリストスペシャリスト検定の減点、失格対象項目は、JNAジェルネイル検定やJNECネイリスト検定とは異なる場合もあります。
必ず検定試験要項で減点、失格項目について確認しておきましょう。
学科試験・実技試験
失格項目
- 受験者およびモデルが遅刻した場合
- カンニングなどの不正行為があった場合
- 筆記用具を忘れた場合
- 実技試験中、各工程終了後に技術を行った場合
- 受付時間内に身分確認ができなかった場合
減点項目
- 受験票を忘れた場合
- 試験中に携帯電話等の音(マナー振動も含む)がなった場合
受験者・モデル
失格項目
- 手指、爪に疾患がある場合
減点項目
- 肘から指先までに皮膚への装飾(刺青、タトゥー、ボディーアートなど)が露出している
- 肘から指先までに装飾品類(時計やアクセサリーなど)を着用している
- 白衣に準じた英紙的な白無地の上着を着用していない
- 頭髪が手指、用具用材に触れた場合
- モデルの爪が極端に薄くなった爪の場合
まとめ
いかがでしたか?
INAネイリストスペシャリスト検定は、JNAジェルネイル検定やJNECネイリスト検定に比べると情報も少なく、なかなか疑問などが晴れないという方も多いでしょう。
もちろん、ネイルスクールなどで試験対策をするのが一番ですが、何より一番の参考書になるのは、検定試験要項です。
INAネイリストスペシャリスト検定の検定試験要項を隅から隅まで詳しく読み、合格対策をしていきましょう!