ネイルスクールで、サロンワークレベルまでネイルを学ぼうとすると、80~100万円ほどかかるのが一般的です。
ですが、ネイルの勉強にそこまでお金をかけられないという方はたくさんいらっしゃいますよね。
そこで知っていただきたいのが職業訓練校のネイルスクールです。
今回は職業訓練校のネイルスクールの内容や申し込み方法などについてご紹介いたします。
この記事の目次
職業訓練校のネイルスクールとは
厚生労働省の政策の中に、求職者支援制度というものがあります。
簡単に言えば、就職したいという人に対して、就職できるような技術を学ぶ支援をして、就職させよう、という制度です。
この求職者支援制度には条件があります。
1.ハローワークに求職の申込みをしていること
2.雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
3.労働の意思と能力があること
4.職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
求職者の支援なので当然、働いている人は対象となりません。
また、訓練を受けてその訓練内容を活かして就職することが目的なので、訓練に参加できない場合も対象となりません。
給付金について
この求職者支援制度には給付金があります。
この給付金を受け取るためにもいつくかの条件があります。
1.本人収入が月8万円以下(※1)
2.世帯全体の収入が月25万円以下(※1、2)
3.世帯全体の金融資産が300万円以下(※2)
4.現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
5.全ての訓練実施日に出席している(※3)
(やむを得ない理由がある場合でも、支給単位期間ごとに8割以上(※4)の出席率がある)
6.世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない(※2)
7.過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
給付される額は、
- 職業訓練受講手当:月額10万円
- 通所手当:職業訓練実施機関までの通所経路に応じた所定の額(上限額あり)
- 寄宿手当:月額10,700円
です。
就職するために技術を学ぶのであれば、その間生活の支援をしましょう、というのが、この求職者支援制度の給付金の理由です。
申し込み方法
求職者支援制度を利用して、ネイルの職業訓練校に行くためには、まず、ハローワークに行く必要があります。
ハローワークで説明を受け、受講の申し込み手続き、給付金の申請をします。
その後、面接と筆記試験を受け、合否が決まります。
ここで合格できれば、職業訓練校のネイルスクールを受講することができます。
受講中は月に1度、ハローワークで職業相談を受ける必要があります。
この職業相談に欠席すると、給付金の取り消しや返還を求められる場合がありますので注意しましょう。
職業訓練校のネイルスクールで学べる内容
職業訓練校のネイルスクールで学ぶ内容は、JNECネイリスト検定3~2級、ジェルネイル検定初級レベルの内容です。
職業訓練校で学ぶ期間は3ヶ月と短い期間なので、スカルプチュアやアートなどの難しい技術まで学ぶ時間がないということもありますが、“就職する”ということが目的なので、ネイルサロンの求人の条件として多い「JNECネイリスト検定3級」「ジェルネイル検定初級」の資格を取って就職するというのが最終目標になるのです。
ですから、JNECネイリスト検定2~1級、JNAジェルネイル検定中級~上級の取得を希望する場合は、別途ネイルスクールに通うか、サロンに就職してから、または独学で学ぶ必要があります。
職業訓練校のネイルスクールに通えば就職できるの?
ネイルサロンの就職条件は、JNECネイリスト検定2級以上となっている場合が多く、職業訓練校のネイルスクールに通っても就職できないのではないかと不安になりますよね。
就職に関しては、ネイルスクールを受講しながら、毎月ハローワークで行われる就職相談で求人情報を教えてもらったり、応募したりすることができるので、就職する機会はたくさんあります。
ただし、あくまでハローワークに求人を出しているネイルサロンだけですので、それ以外のネイルサロンには自分で応募しなければなりませんし、給料や福利厚生など、ご自身の希望にあったものがあるとも限りません。
職業訓練校のネイルスクールはネイリストになるきっかけになる!
ネイリストとしての高い技術を職業訓練校のネイルスクールで習得することは難しいかもしれませんが、お金をかけずに、むしろ給付金を受けながら、ネイル基本的な技術を学ぶことはできます。
現在1級や上級のプロフェッショナルな技術を持っているネイリストさんでも、最初は3級や初級などの級を取得し、ネイリストとして働きながら徐々に力をつけて取得したという方がたくさんいます。
職業訓練校のネイルスクールをきかっけに、ネイリストとして活躍する第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?