フィルインは、爪への負担が最小限にできる技法のひとつです。
少し技術が必要ではありますが、フィルインをすることで爪の健康を維持しながらジェルネイルを楽しむことができます。
今回はそんなフィルインのやり方と注意点についてご紹介します。
この記事の目次
フィルインとは
ジェルネイルのフィルインとは、ジェルを完全にオフせずに、ジェルを新しくする技法のひとつです。
通常、ジェルネイルをした爪は、ジェルオフをして新しいジェルをのせます。
ジェルネイルのオフにはアセトンという溶剤が使われますが、このアセトンは揮発性が高く、爪にも皮膚にも負担をかけてしまいます。
フィルインは、ついているジェルはそのままにして、伸びた爪の部分にジェルを足します。
オフをしないので、爪への負担を最小限にすることができるのです。
フィルインのメリット
爪の健康を維持できる
ジェルオフをして新しいジェルをのせる場合、必ずサンディングをします。
ジェルを付け替えるたびに爪を削るので、ジェルネイルを続けていると爪はどんどん薄くなり、ジェルネイルを続けられなくなってしまいます。
フィルインはジェルオフをしないので、溶剤によるダメージはもちろん、サンディングによる削るリスクもないので、爪の健康を維持しながらジェルネイルを続けることができます。
皮膚の乾燥を防ぐ
アセトンは揮発性の高い溶剤です。
アセトンを含む溶剤が長く皮膚や爪についていると、どんどん乾燥してしまいます。
乾燥はお肌の大敵!爪がボロボロになったりささくれがたくさんできてしまったりと乾燥トラブルが絶えません。
フィルインならアセトンを使用しないので乾燥からも皮膚や爪を守ることができるのです。
爪の形を整えられる
硬度の高いジェルネイルを使うことで、爪の形を矯正することができます。
フィルインは、矯正したまま爪を伸ばしていくことができるので、深爪や噛み爪、反り爪など爪をきれいに伸ばしたいという方にもおすすめです。
強度が高くなる
フィルインをするために、密着度が高く硬度の高いベースを土台とするので、爪の強度が高くなります。
指先をよく使う仕事の方などはフィルインにすることでジェルネイルの持ちもよくなります。
フィルインのデメリット
高い技術が必要となる
フィルインは、実はプロのネイリストにも難しい技術を必要とする技法です。
ジェルを削りすぎてしまったり、削るときにジェルが浮いてしまったりすると、フィルインをすることはできません。
また、フィルインを続けるためにはベースづくりも重要になります。
すぐに浮いてきてしまうようなジェルネイルではフィルインはできませんので、新しいジェルネイルにするまで、ジェルがしっかり密着しているようなベースづくりができなければなりません。
グリーネイルのリスクがある
フィルインはジェルを残したまま新しいジェルを継ぎ足していきます。
そのため、万が一残したジェルに浮きなどがあり、気が付かないままフィルインしてしまうと、緑膿菌と呼ばれる常在菌が繁殖し、グリーンネイルなどの爪の病気にかかってしまうこともあります。
フィルインのやり方
では早速、フィルイン(ベース一層残し)のやり方を解説します!
- 100Gのファイルでカラージェルが無くなるまで削る
- 180Gで残りのカラージェルが無くなるまで削る
- さらに細かい部分をスポンジバッファーで削る
- ジェルと地爪の段差部分を斜めに削り段差をなくす
- 爪先の形を整える
- 甘皮処理を行う
- ストーンプッシャーでルーススキンを除去する
- ダスト除去をしてエタノールで油分・水分を除去する
- 地爪部分にベースジェルをのせる
- ジェルがのっている部分から爪先までは薄く延ばす
- 硬化する
- 段差がなくなるようにベースジェルを塗布する
- 硬化する
- お好みのカラージェルでデザイン、アートを施す
- トップジェルの塗布・硬化で仕上げて完成
詳しいフィルインやり方動画
フィルインの注意点
爪への負担を少なくジェルネイルを楽しむことができるフィルインですが、正しい知識をもってやらなければトラブルのもととなります。
最後に、フィルインをやる際の注意点をみてみましょう。
ベースジェルをしっかりと盛る
フィルインは、ベースジェルの層だけを残すことから「一層残し」とも呼ばれています。
ベースジェルのみを残すには、ベースジェルにある程度の厚みがないといけません。
薄付きのベースジェルではネイルファイルで削った際にあっという間に地爪まで削ってしまいます。
フィルイン(一層残し)でネイルチェンジを考えている場合には、ベースジェルをしっかりと盛るひつようがあります。
フィルインをする際には粘度と硬度が高いベースジェルを使用して、残しやすい土台作りをしてください。
浮きがあったら完全オフ
フィルインをしようと思ったけどジェルが浮いている個所がある
削っていたらジェルが浮いてしまった
など、ジェルに浮きがある場合は、絶対にフィルインをしてはいけません。
浮いた部分に水がたまり、グリーンネイルの原因となってしまいます。
グリーンネイルは軽度であればすぐに対処できますが、重症化すると完治までに半年~1年かかります。
ジェルネイルの場合、色がついていてグリーンネイルに気が付かず、知らぬ間に進行してしまっているということも少なくありません。
少しでもジェルネイルが浮いていたら、フィルインではなく完全オフをしてネイルチェンジをしましょう。
サロンのフィルイン(一層残し)ネイルは自宅でオフできない
最近では、フィルインネイルを取り入れるネイルサロンも増えてきました。
中にはフィルイン専門のネイルサロンがあるほどです。
ネイルサロンで施されるフィルイン(一層残し)ネイルは、ハードジェルやプロ仕様の超高密着、高硬度のベースジェルを使用して、長い期間、ジェルが絶対に浮くことの内容に施術しています。
ハードジェルはアセトンでは溶けませんし、ソフトジェルでも高密着のジェルはアセトンオフも大変です。
ネイルサロンでフィルイン(一層残し)ネイルを受けた場合は、落とすときもネイルサロンに行きましょう。
まとめ
いかがでしたか?
フィルインは爪への負担を少なく、ジェルネイル長く楽しめる魅力的な技法ですが、正しい知識と技術がなければ、トラブルの原因にもなります。
フィルインをする際はやり方をしっかり学び、浮きなどの不具合がないかを確かめてからおこなってくださいね。