爪の成分はカルシウムではありません。
「爪に縦線が入っている」「爪がしょっちゅう割れる」「爪がでこぼこ」などの爪トラブルを改善するのにカルシウムを摂ると良い!と誤った認識をしていては、いつまでも悩みを解決することができません。
ここで爪の成分について正しく理解し、効果的な対策を取れるようにしましょう。
この記事の目次
爪の成分はカルシウム?その真相は
私たちの身体にとってカルシウムというのは欠かすことのできない栄養であることは確かです。
ですが爪は、カルシウムではなく「ケラチン」というタンパク質でできています。
ケラチンとはシスチン・グルタミン酸・ロイシンなど、18種類のアミノ酸によってできたタンパク質の総称で、爪だけでなく髪や皮膚もこのケラチンからなっています。
また、ケラチンは軟ケラチン(ソフトケラチン)と硬ケラチン(ハードケラチン)の種類に分かれています。
軟ケラチン(ソフトケラチン)
皮膚に含まれるケラチンで、その名前の通り柔らかく脂質が多く、硫黄の含有量は少なめ。
硬ケラチン(ハードケラチン)
髪や爪に含まれるケラチンのことで、軟ケラチンとは違い硬く脂質が少なく、硫黄の含有量が多い。(髪が燃えた時に変な臭いがするのはこの硫黄が多いから)
また、他のタンパク質にはほとんどないシスチンという成分をケラチン全体の約14〜18%程度占めているのも大きな特徴。
同じケラチンでできているから「爪と皮膚は同じもの」と思っている人も多いですが、厳密には「皮膚の一部」と理解する方が正しいといえます。
タンパク質を摂れば爪トラブルは解消する?
確かに体質によってはタンパク質を積極的に摂る事で爪トラブルが改善されるケースもあるでしょうが、タンパク質(特に動物性タンパク質)は肉・魚・卵・大豆・乳製品などあらゆるものに含まれているため比較的摂取しやすい栄養です。
「数ヶ月お菓子しか食べていない」というくらい極端に偏った食生活を送っている人がこれを機に自分の食生活を見直すのは、爪だけでなく身体にとって良いことなのでおすすめしますが、「そこまで偏った食生活を送っていない」ということであれば、今日からタンパク質の摂り方を意識したとしても極端な変化は期待できないでしょう。
爪の縦線・割れ・でこぼこの原因は?
- 爪に縦線ができてしまう
- 爪が割れてしまう
- 爪がデコボコしている
など、爪に異常が出てしまう原因は何なのでしょうか?
爪の形や表面の異常は、主に
- 栄養不足
- 爪の使い過ぎによる負荷
- 爪の乾燥
が原因となっています。
特にジェルネイルをしている方は、サンディングによって爪が薄くなったり、ジェルオフで使用する溶剤によって水分を奪われ乾燥しやすくなったりと、爪の健康が損なわれやすいです。
サンディングなしのジェルを使用する、ジェルオフをせずフィルインにするなどして、爪へのダメージをできるだけ少なくする必要がある場合もあります。
ですが、ジェルネイル自体は、爪の健康を著しく損なうものではありません。
もし、ジェルネイルが原因で爪の健康を損なっていると考えられる場合は、ネイルサロンを変える、セルフジェルネイルの場合は正しい知識を身に着けるなどの対策がひつようになるでしょう。
爪の縦線・割れ・でこぼこを解決する対策って?
もちろんバランスの良い食生活を心がけることは大切です。
しかしそれ以外にもできることはたくさんあります!
爪トラブルに悩んでいる方はぜひこれらの対策を試してみてくださいね。
乾燥を避ける
縦線・割れやすくなる・でこぼこになる・薄くなる・二枚爪などのあらゆる爪トラブルに関連する原因としてあげられやすいのが乾燥です。
洗剤や薬剤を使う機会が多かったり加齢で代謝が悪くなっていたり、空気乾燥や紫外線の影響などによって招く乾燥は、爪にとっては害。
そこで役立つのはネイルオイルです。
ハンドクリームよりも浸透力のあるネイルオイルを使うことで保水力を高め、爪を乾燥から防ぐことができます。
その上からハンドクリームを塗って膜を作りよりしっかり乾燥を防いであげることもおすすめです。
爪美容液でケアする
保湿だけでなくより徹底したケアをするなら、補修力の高い爪美容液を使いましょう。
おすすめは「ネイルリペアセラム」という、大手製薬会社である佐藤製薬が販売している爪美容液です。
潤いを与えるだけでなく、補修・光沢・なめらかな爪表面を叶えて、艶のない爪や凸凹な爪、薄い爪などをサポートしてくれます。
爪切りで切るのをやめる
二枚爪の人は要注意!
これまでごく当たり前に爪切りを使っていたかもしれませんが、爪切りというのは3層になった爪を一気に圧をかけて切るので、1層1層に衝撃がいき、結果二枚爪になりやすくなってしまうのです。
ぜひ次からは爪切りではなく爪やすりを使ってみてください。
爪やすりで徐々に削っていくことで爪への負担を最小限に抑えられるので、二枚爪対策になります。
状態がひどければ病院へ
ほとんどの場合は上記のようなケアをすれば問題ありません。
(特に爪の縦線は歳を重ねればごく自然に出てくるものです)
ですが、爪のへこみに悩んでいる方は、一種の病気のサインである可能性も考えられます。
疑われる病気
- 縦線…糖尿病、亜鉛欠乏症、血管の異常など
- でこぼこ…全身性疾患(ビタミンA欠乏症、低カルシウム血症、糖尿病、亜鉛欠乏症、尿毒症など)
- プツプツとしたでこぼこ…乾癬、湿疹など
- 縦線・でこぼこ・変色・変形など…乾癬、真菌感染症、ガンなど
心当たりがある方あるいは心配な方は、皮膚科または整形外科・形成外科・爪外来で診てもらってくださいね。
まとめ
爪の主成分はケラチンであること、そして爪トラブルをよくするには食事以外にも気をつけるべきポイントがあるというのがお分かりいただけたでしょうか?
意外と人の指先って目がいってしまいますよね。
特に異性の指先が綺麗だと「清潔感がある!」と好感が持てます。
ぜひ綺麗な爪を手に入れてくださいね!