一度なってしまうと、なかなか治らない二枚爪。
すぐに欠けてしまうし、段差が気になってついつい自分で剥がしてしまうことも・・。
爪も折れやすいので、なかなかネイルを楽しむこともできません。
そんな二枚爪の原因とは、一体何なのでしょうか?今回は、二枚爪の原因と対策方についてご紹介いたします。
この記事の目次
二枚爪とは
上のイラストで見ると、爪というのは3層からなっており、背爪(トッププレート)・中間爪(ミドルプレート)・腹爪(アンダープレート)と呼ばれる層が折りなって爪になってるのがわかります。
また、爪の主成分はケラチンというたんぱく質で構成されており、正常な爪の場合で約10〜15%の水分を含んでいます。
二枚爪とは、さまざまな原因により爪の先端が薄くはがれて、まるで爪が二枚重なっているような状態のことをいい、専門用語で爪甲層状分裂症と言います。
二枚爪になってしまう主な5つの原因とは
では、爪が剥がれてしまう原因は一体何なのでしょうか。生活の中で爪が剥がれてしまう大きな原因を4つご紹介いたします。
①栄養不足
爪は皮膚の一部で、角層が硬くなって変化したものだと言われています。ですので、主成分は肌と同じたんぱく質。身体を構成する上でとても大切な栄養素ですが、体内で不足すると、末端である爪には栄養が行き渡りづらくなってしまいます。生きていく上では内臓器官の方が重要ですので、爪は後回しにされてしまう、というわけです。
極端なダイエットや偏った食事、インスタント食品や一品料理などが続くと、栄養不足になり、爪に栄養が行き渡らなくなり、二枚爪を引き起こしやすくなります。
②乾燥
栄養不足とともに多い原因が、爪の乾燥です。
特に、家事などで水仕事をよく行う女性や、仕事で頻繁に手洗い・消毒をしなければならない人は二枚爪になりやすいです。洗剤や消毒は脱脂力が強いため、爪の水分は日常生活の中でどんどん奪われ、乾燥してしまいます。
また、マニキュアを落とす際に使用する除光液や、ジェルネイルのオフで使用するアセトンなどをよく使うことでも、爪が乾燥してしまいます。これらは爪の水分・油分、どちらも奪ってしまうため、やりすぎると爪が乾燥してしまいます。
③外部からの刺激
乾燥以外では、外部からの強い刺激や衝撃が原因で二枚爪になることもあります。足の形に合わないパンプスや安全靴の長時間着用、スポーツや登山などによって足の指をぶつけたりなど、外部からの刺激が原因で、二枚爪になってしまいます。手の場合は、日常的なパソコン作業、いつも深爪気味に爪を切るクセや爪を噛むクセがある人なども二枚爪になりやすくなります。
④血行不良
栄養をしっかりと摂っているはずなのに、なかなか治りが悪い・・という場合は、血行不良の疑いがあります。女性に多い冷え性や慢性的な疲労を抱えていると、血の巡りが悪いので末端の爪先まで栄養が届かず、元気な爪が生えてきません。。
⑤二枚爪は病気が原因?
鉄欠乏性貧血や亜鉛欠乏症バセドウ病などでも、病気が原因で爪に症状があらわれることがあります。また、手術直後など、体力が衰えている時にも起こりやすいと言われています。
二枚爪になりやすい季節は冬
上記のように、二枚爪の大きな原因として「乾燥」が挙げられるため、夏よりかは冬場の方が二枚爪になりやすいと言われています。
もちろん、夏場でも爪を酷使していれば二枚爪になってしまいます。
また、一度なってしまうと癖になりやすく、ついつい爪を剥がしてしまう癖のある人などはなかなか治りません。
季節に関係なく、二枚爪になったら、まずは応急処置を施しましょう。
二枚爪になった時の応急処置に接着剤はアリ?
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応急処置と言われて、パッと家にあるものですぐにできそうな気がするのが、アロンアルファなどの瞬間接着剤でくっつける、という方法。
割れた爪の隙間と表面にくっつけることで、応急処置をすることができます。
ただし、瞬間接着剤をつけても2〜3日するとまたすぐに浮いてきてしまう・・という人もいるので、この方法はあくまでも応急処置と考えましょう。
また、家にある瞬間接着剤よりかはネイル用のグルーの方がおすすめです。実際、ネイルサロンでも爪割れ補修や長さ出しにネイルグルーを使用します。ですが、自分でやる時には自己責任になりますので、爪割れが心配だという方は、プロに頼んだ方が無難ですよ。
二枚爪おすすめセルフケアのやり方
がんばってセルフでなんとかしたい!というときは、こちらの方法を参考にしてみてください。
二枚爪をそのまま放置すると、剥がれた部分が引っかかりとなってさらに剥がれが大きくなったり、爪の下の層まで剥がれてしまう危険性もあるので、二枚爪を見つけたらすぐにお手入れしましょう。
①爪やすり(エメリーボード)で爪周りを整える。
爪の形を整える時は、爪切りではなく、爪やすりを使用しましょう。なぜなら、二枚爪の方は先端が割れていることが多いので、爪切りを使うと、その衝撃で爪の層に空気が入り、二枚爪がさらに進行してしまいやすいのです。爪やすりであれば少しずつ削りながら形を整えることができるので、爪の層に空気が入り込むことがありません。
使用する時は45度くらいの角度で爪に当て、同じ方向に向かって磨いていきましょう。
ちなみに、初めてエメリーボードを買うなら、180Gと書かれたものがおすすめですよ。Gといのはグリッドの意味で、数字が大きければ大きいほど目が細かいという意味になります。プロのネイリストさんがよく使うのは180G〜240G程度のものですが、爪が薄くて二枚爪になりやすい、という方は、より数字の大きい(目の細かい)ものを選ぶと良いでしょう。薬局でも販売していますし、ロフトやハンズのようなところでも購入することができます。
②爪やすり(スポンジバッファー)で表面を削る
次に、二枚爪の段差になってしまっている爪の部分にやすりをかけて、なめらかにしていきます。この際爪に使用するのは、爪表面を整えるために使用するスポンジバッファーというものを使用していきます。240G〜280Gぐらいの、目の細かいものを選びましょう。
二枚爪は、すでに下の層が見えてしまっている状態になりますので、やりすぎると痛くなってしまいます。あまり削りすぎないように、あくまで段差がなめらかになるぐらいを目安にしてください。
この技術をバッフィングと呼びますが、セルフでやるのはちょっと怖いな、という人は、プロのネイリストさんにお願いしましょう。
③ネイルグルーで補強する
二枚爪が爪の先端や爪先の横にできており割れている場合は、爪と爪の隙間にネイルグルーを入れ、補強します。
乾いたら表面にも塗り、再び乾くのを待ちます。凸凹が気になれば、爪やすりで表面をなめらかに整えましょう。
④トップコートやハードナーを塗る
マニキュアのトップコート、または、ハードナーと呼ばれるカチカチになるベースコートがあれば、爪の補強のために表面に塗っていきましょう。一枚上に膜を作るようなイメージです。こうすることで、爪の表面がつるんとなり、ひっかかってさらに二枚爪が進行するのを防ぎます。また、爪表面のみではなく、特に爪先(エッジ)を覆うように塗り、爪先を強化して塗るようにするのも二枚爪を予防するコツです。
⑤キューティクルオイルやハンドクリームを塗る
トップコートを塗って終わりではありません!
最後に、爪の根元、爪の先端の裏側などにオイルやハンドクリームを塗って、しっかりと保湿することも忘れずに。特に、夜寝る前は爪が成長する時間なので、外からもしっかりと栄養を与えてあげましょう。
トップコートは、剥げてきたらこまめに塗り直すのが長持ちの秘訣。二枚爪になってしまった部分を強化しながら、割れないように伸ばしていきましょう。
二枚爪を爪切りで切る時の注意点
意外と爪のお手入れってめんどくさい・・
ネイリストさんが使うような道具は持っていない・・
家にある爪切りでなんとかお手入がしたい!
というときは、爪切りの使い方をちょっと工夫してみましょう。
普段の爪切りの使い方が原因で、二枚爪になってしまっている可能性もありますので、以下の点に気をつけながら使ってみてください。
爪切りは入浴後がおすすめ
二枚爪になっている、もしくはなりやすいタイプの人は、爪が乾燥していることが原因になっていることがほとんどです。爪自体が弱っているため、硬く乾燥した状態で爪を切ると、その衝撃で爪の先端に空気が入って剥がれ、二枚爪になってしまいます。
なるべく剥がれないようにするためには、爪にたっぷりの水分が含まれ、やわらかくなっている状態で爪を切るのがおすすめ。ですので、日常生活において爪を切るタイミングは、お風呂に入った後にすると爪が割れにくくなりますよ。
爪のど真ん中から切らない
爪を切るとき、爪切りを垂直に当てて、ど真ん中からバッチン!と切っていませんか?
真ん中から爪切りを当ててしまうと、強い圧力が爪にかかってしまうため、爪の層が剥がれやすくなってしまいます。少し面倒に感じるかもしれませんが、赤ちゃんの爪を切る時のように、端からちょきちょきと切るような感覚で爪を切ると、負担が軽くなりますよ。
安い爪切りにご用心
二枚爪で悩んでいるにもかかわらず、薬局で買ってきた安い爪切りや、100均で買ってきた爪切りをずっと使っていませんか?
包丁でも切れない包丁でお肉を切るとボロボロになってしまうように、切れ味の悪い爪切りは、爪にとって大きな負担を与えてしまいます。
爪を綺麗に保ちたいのであれば、切れ味が良くて扱いやすい爪切りに変えましょう。
二枚爪を専門機関で治したい
- 二枚爪を剥がすクセがなかなか治せない・・。
- 自分でお手入れをやってみたけど治らない・・。
- 良かれと思ってやったけど悪化してしまった!
こんなお悩みがある方は、爪の専門家にお任せするのがおすすめ。
保湿ケアや充分な栄養、休息を取ることも必須ですが、早く治すためにはプロに相談してみるのが一番の近道です。
皮膚科
二枚爪になったら、まずは「皮膚科」へ相談を。
爪って病院は何科へいったらいいの?という疑問が湧いてきますが、爪は皮膚の一部なので、基本的には皮膚科が専門になります。
もし、内的なものが原因な場合は、皮膚科の先生が別の病院へ紹介状を出してくれます。二枚爪が長年治らない・・とお悩みの方は、まずは皮膚科へ相談してみましょう。
ネイルケア専門サロンへ行く
皮膚科へ行くほど重症ではない気がするけれど、こんな爪じゃ恥ずかしくて人に見せられない・・とお悩みなら、ネイルケア専門サロンという手もあります。
ネイルサロンというと、爪をきらびやかに装飾するところ、というイメージがありませんか?実は、爪のお手入専門サロンというお店もあるんです。そこでは爪に色を塗るだけではなく、例えば営業職の男性が爪を磨いたり、健康的で美しい見た目にするために通っている方が大勢います。たくさんの爪の形を見てきたプロなら、あなたの二枚爪を綺麗にしてくれるかもしれませんよ。
二枚爪になったらジェルネイルやマニキュアはできない?
二枚爪になってしまったら、ジェルネイルやマニキュアはできないのでしょうか?
これは、二枚爪の状態にもよるので一概にはお答えできません。
軽度の二枚爪であれば、むしろジェルネイルをすることで爪が補強されることもあります。しかし、あまり装飾が多くついたようなネイルは、オフをする時に爪に負担が大きくなるのでおすすめはできません。
また、かなり技術と経験を持ったネイリストさんでないと難しいので、相談するのであれば、ネイルケアを専門にしているサロンに行った方が良いでしょう。
ネイルケア専門に行った上で、ネイリストさんから皮膚科に行くよう言われたら、おとなしく皮膚科に行きましょう。
基本的にまずは皮膚科。
その後、ネイルケア専門サロンへ行く、という流れの方が好ましいでしょう。
二枚爪にならないための対策方法とは
ハンドクリームやキューティクルオイルなどで保湿
手にハンドクリームをつける習慣はあっても、爪にまで塗る習慣はあまりないですよね。しかし、爪は皮膚の角層が厚くなって、形が変化したものですので、要はお手入れは肌と同じようなケアをするべきなのです。いつもクリームを塗る習慣があるのであれば、爪周りにも塗りこみましょう。
また、爪専用のキューティクルオイルというものも販売されていますので、ネイルを塗るような感覚で、爪にオイルを塗って保湿するのもおすすめです。ケラチンや尿素、ビタミンEなどが配合されているものがおすすめです。
ハンドマッサージで血行促進
爪に栄養を行き渡らせるために、爪周りもマッサージを行いましょう。
やり方は簡単!爪の根元とサイドをぎゅっとつまみ、痛気持ちいと感じるくらいの圧で押すだけ。眠気冷ましにもなるので、オフィスに学校に、気付いたらぎゅっとつまんでみましょう。
UVケアは爪先まで!
肌も紫外線の影響を受けるように、爪も紫外線によってダメージを受けます。爪が乾燥している場合は、爪先までしっかりと日焼け止めを塗ったり、場合によってはUV手袋などで爪先までカバーしましょう。
手袋着用で爪先を外部刺激から保護
二枚爪を悪化させるのは、何気無い日頃の生活習慣です。水仕事の際はゴム手袋をはめたり、指先に負担がかかりそうな作業をする時には軍手や手袋をはめるなどして、なるべく爪を外部刺激から守りましょう。
栄養バランスの整った食事
爪を強くするために、特に気にして摂りたい栄養素は、たんぱく質、亜鉛、鉄、ビタミンなどです。二枚爪になるということは、爪や髪などの末端まで栄養素が届いていない=不足している証拠。
肉類・魚介類・卵類・乳製品・大豆製品・海藻類などを、3食の食事の中で、しっかりと摂っていきましょう。
ネイルの頻度は3〜4週間に一度
気分や洋服に合わせて、ネイルは毎週変えたい!と思う気持ちもわかりますが、二枚爪になりやすい人は、あまり頻繁にオフをするのはおすすめできません。しばらくの間は爪を補強するのみにし、爪が強くなるまではしばらくネイルをお休みした方が良い場合もあります。どうしてもネイルがやりたい、という場合は、完全にオフをしないでネイルを続けることもできますので、技術と経験を持ったプロのネイリストさんに相談してみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
一度二枚爪になってしまった爪は、どんなにケアや応急処置を施したとしても、くっついて元に戻ることはありません。
日頃の生活習慣に気をつけて、日々元気な爪を育てていくことが大切です。
体の内側から元気になって、キレイで健康的な爪を取り戻しましょう!