・どうしてすぐ取れるの?
・上手く塗れたと思ったのにはみ出てる!
・凸凹で気泡もあって散々!
これらはセルフジェルネイルによくある失敗例ですが、実はほんの少しやり方を変えるだけで、意外にもあっさりと簡単に解決できることがあります。
ここではあまり知られていないジェルネイル失敗の原因と対策をそれぞれお伝えします。
この記事の目次
セルフジェルネイルがうまくいかない①取れる・浮く(リフト)
・2〜3日でペリッと剥がれてしまう
・1週間程度で爪先が欠けてしまった
こうした「ジェルネイルすぐ取れる問題」はセルフジェルネイル初心者さんだけでなく、セルフジェルネイル歴5年や10年の方にも多いトラブルです。
原因1.プレパレーションが十分にできていないから
プレパレーションとはジェルを塗る前に行うケアのことです。
メインは甘皮処理で、サンディングありのジェル(自爪に細かな傷をつけてジェルを密着させるベースジェル)を使うのであれば、サンディングも必要になります。
これらはジェルを塗る作業よりも地味な作業なので手を抜きがちですが、どんなに高級なジェルを使っても、どんなに取れないと有名なジェルを使っても、このプレパレーションが正しくできていなければ全く意味がありません。
すぐに取れてきてしまいます。
プレパレーションは例えるなら「家を建てる前の地盤改良工事」です。
地盤が整っていないことにはどんなに良い家を建てても崩れてしまいますよね?
それと同じで甘皮が綺麗に取れていて、油分も水分も除去されていて、サンディングもしっかりできていないことには、ジェルネイルも長持ちしないのです。
普段プレパレーションに10分もかけていないという方は要見直し!
10本の指をしっかりプレパレーションをしようとすると、爪の状態にもよりますが大体30〜40分はかかります。
またサンディングなしのジェルは「傷をつけないで密着させなければならない」言い換えれば「吸盤の原理」でくっついているので、綺麗な状態でないと密着しません。
つまり、甘皮処理と水分油分除去がほぼ100%綺麗にできていないと長持ちしなということです!
具体的なプレパレーションのやり方は、こちらのWEBレッスンでわかりやすい動画にしてお伝えしていますので、ぜひ参考になさってください!
原因2.ジェルが薄すぎるから
ジェルが薄いとほんの少しのダメージでジェルが割れたり、ジェルが変形したその反動によって爪から剥がれてしまいます。
ジェルの厚さが自爪とほぼ同じ、または自爪以上に薄いという方は、ジェルが薄すぎます。
少しジェルの量を足したり、トップジェルを2層にしたりして厚み出しをしましょう。
原因3.ジェルを均等に塗れていないから
塗るときにハケ圧がかかりすぎたり、爪の上でジェルを頻繁に触っていると、爪の中心だけが薄くなり、根元や爪先にジェルが溜まったりします。
その場合、何か衝撃があった時に薄い部分が耐えきれなくなって剥がれやすくなってしまいます。
均等に塗るようにするには、ハケ圧をかけずに塗ること、爪の上で過度にジェルを触らないことがポイントです。
またマニキュアタイプのジェルは持ち手が短いためハケ圧がかかりやすいので、空のコンテナに移し替えて筆で塗るようにするか、新しいジェルを買い換えることをおすすめします。
原因4.爪のエッジまでジェルを覆えていないから
エッジとは爪の先端のことを言います。
よく「爪が短いから爪先が覆えない」という声を聞きますが、爪が長かろうが短かろうが塗り方は同じです。
エッジに筆の側面を軽くペタペタと当てていくだけでOK!
エッジは塗るときは筆の中に含まれるジェルだけで十分なので、エッジ用にジェルを取る必要はありません。
原因5.爪先を雑に使っているから
シールを剥がすときや段ボールを開けるときなど、むやみに爪を使ってはいませんか?
ジェルネイルは「絶対に取れないもの」「何をしても取れない魔法のネイル!」ではありませんので、ひどい使い方をすると頑丈につけても取れてしまいます。
せっかくの綺麗なネイルなのにそれを雑に使うのは、女性としての品格を下げることにもなります。
ジェルネイルを長持ちさせるためにも女性らしさを失わないためにも、指先は大切にしましょうね。
セルフジェルネイルがうまくいかない②爪の形がガタガタ
爪の形にガタつきがあると、どんなに綺麗に塗れても素人感丸出しのネイルになってしまいます。
ですが、逆に言えば爪の形が揃うと一気にサロンで仕上げたような見た目になります。
今一度道具の扱い方から見直しましょう。
原因1.正しくエメリーボードが持てていないから
爪の形を整えるエメリーボードはいつもどう持っていますか?
1度にたくさん削れるように、親指や人差し指を立てて、他の指で握るように持ってはいないでしょうか?
正しい持ち方は「親指と人差し指で挟むようにして軽く持ち、後の指は添えるだけ」。
力をかけずに削ることで、一部部分だけ過度に削れたりすることがなくなるので微調整がしやすくなり、形が左右・全体と揃いやすくなります。
原因2.最終的な長さや形を決めていないから
長さや形を決めないままエメリーボードで削ってしまってはいませんか?
デザインや色のイメージはあっても、長さや形まで考えている人は意外と少ないのかなと思います。
エメリーボードで削りながらなんとなく整えるのはNG。
削る前に、ラウンド・オーバル・ポイント・スクエア・スクエアオフのどれにするのか、長さは何ミリくらいにするのかをしっかり決めてから削るようにしましょう。
セルフジェルネイルがうまくいかない③はみ出し
はみ出しがあるのとないのとでは印象がかなり変わります。
はみ出しをなくすことでプロのネイルにグッと近づけるので、塗るときは気を抜くことなく集中して塗れるようにしましょう!
原因1.ジェルの量が多いから
ジェルは平らなところにおくと勝手に平らになってくれる「セルフレベリング」という性質があるのですが、山なりの爪にたっぷりのジェルを乗せてしまうと、勝手に両サイドに流れてしまい、はみ出しやすくなります。
そのはみ出しを防ぐのに有効的な対策が「せき止めを作ってから塗る塗り方」です!
せき止めを作ってから塗ることで、キワまではみ出ることなく綺麗にジェルを塗ることが可能に♪
ジェルネイルの塗り方
1.ジェルをほんの少しだけ筆に取り(塗ってもカサカサになる位)、爪全体に塗る
↑↑これがせき止め↑↑
2.硬化しない状態で再びジェルを筆に取り(量は1よりもほんの少し多め)爪全体に塗る
3.硬化する
4.他ジェルを塗る…
2以降乗せるジェルは、1で作ったせき止めからはみ出さないイメージです。
ですので2以降のジェルの量もせき止めからはみ出ない程度の少量にする必要があります。
自分がコントロールできる少量から始め、足りなかったら足す要領で。
原因2.5本や10本一気に硬化しているから
毎回ライトに入れるのは面倒だからと5本や10本一気に硬化させていませんか?
上記の通り、ジェルは硬化しなければどんどん流れてしまいます。
プロのネイリストでも5本や10本一気に硬化することはほとんどありません。
せっかくのネイルを失敗しないためにも、慣れるまでは1本ずつ硬化するのがおすすめです。
慣れてきたら2本、3本と増やしていきましょう。
原因3.環境が悪い、確認不足
硬化前にはみ出しに気付けたらウッドスティックで取ることができるのですが、はみ出していることに気付いていないことも考えられます。
暗い場所でやっていませんか?
(ネイルサロンでは机1台につきライトを1つ用意し、ライトの真下で爪に顔を近づけてネイルをしています)
硬化前に色んな角度から確認できていますか?
(ネイリストもお客様の手を色んな角度からチェックし、更にお客様にもチェックしてもらってから硬化します)
セルフジェルネイルがうまくいかない④凸凹になる
カラージェルを塗った時に気付きやすい凸凹。
凸凹があると色ムラもできる上、触り心地も悪くなって素人感が隠しきれません!
凸凹のない綺麗なツルツルのジェルネイルにするには、ジェルの性質を正しく知っていることが鍵となります。
原因1.ジェルの量が多いから
ジェルの量が多すぎるとはみ出しだけでなく、凸凹も作りやすいです。
基本的にはミルフィーユのように薄づきを重ねていくイメージで塗りましょう。
原因2.セルフレベリングが使えていないから
セルフレベリングはただ放置しておくだけで平坦になってくれるので、上手く利用すればとても便利な性質です!
ジェルをある程度塗ったら、すぐに硬化せず平らなところで10秒程度放置してみてください。
時間が経つにつれ凸凹がなくなっていくはずです。
あまり長すぎたりするとはみ出してしまいますし、サラサラのジェル(粘度の低いジェル)だと5秒程度で平らになることもあるので、様子を見ながらセルフレベリングさせましょう。
原因3.ハケ圧が強いから
基本的にジェルネイルでハケ圧が必要な場面はありません。
特に粘度の高いカラージェル(真っ白や真っ赤など原色のジェルに多い)やハードジェルはテクスチャーが硬くセルフレベリングがしにくいので、ハケ圧をかけると凸凹が残りやすいです。
塗る時は筆の先端ではなく側面で爪を撫でるようにして塗りましょう。
また筆を安定させるために無意識にハケ圧をかけてしまっている可能性があります。
そこでおすすめなのが小指で支えを作ることです。
両腕を机につけるのももちろんですが、筆を持っている方の小指を塗っている手に乗せ、その小指を軸にすることでハケ圧をかけずに安定した状態で筆を動かすことができます。
セルフジェルネイルがうまくいかない⑤気泡が入る
特にストーンやパーツなどをコーティングする時にできやすい気泡。
これもジェルの特徴を理解すればすんなり解決します。
原因1.ハケ圧が強いから
凸凹の原因にも出てきたハケ圧が再び登場です!
ハケ圧が強いと筆やジェルの間に空気溜まりができていまい、気泡ができやすくなります。
原因2.ジェルを荒く混ぜているから
ジェルネイルの気泡の考え方は、洗剤の入った水と同じです。
この水を手でバシャバシャ混ぜれば必然的に泡立ちますよね。
ジェルも使う前や、2種類以上のジェルを混ぜて色を作ったりする際に爪楊枝などを使って攪拌(混ぜる)させることがありますが、この時にバシャバシャさせてしまっている可能性があります。
コンテナの中のジェルを混ぜる時は静かにゆっくり8の字を書くように混ぜましょう。
また2種類以上のジェルを混ぜる時も、爪楊枝は静かにゆっくり動かすようにしてくださいね。
原因3.爪の上でジェルを触りすぎているから
不安になってジェルを触り続けていると、色んな方向からいじるので爪の上でジェルが泡立っているのかもしれません。
塗る回数は極力少なめにしましょう。
セルフジェルネイルがうまくいかない⑥色ムラができる
色ムラは特に薄い色のカラージェルに多いトラブルです。
原因1.ジェルの量が多いから
色の濃淡ができるということはその分ジェルが余ってしまっているということです。
何度も言いますが、ジェルは薄づきが基本です。
原因2.ハケ圧が強いから
ジェルが薄く見えるところ=ハケ圧がかかっている証拠です。
筆は爪に対し40度くらいの角度で、穂先についたジェルで爪のジェルを優しく動かすように塗りましょう。
原因3.セルフレベリングが使えていないから
ジェルネイルはセルフレベリングをフル活用するのが成功の秘訣です!
平らな面であれば、筆で何度も触るよりもセルフレベリングを使った方が正確に平らになってくれるので、そのありがたい性質を積極的に活かしていきましょう。
「塗ったらセルフレベリングを待って硬化」、これを習慣づけるといいですね。
原因4.ベースジェルが綺麗に塗れていないから
特に薄いワンカラーは、カラージェルを塗る前のベースジェルが原因であることが多いです。
雨が降ると凹んだ地面に水が溜まりますが、あれと同じような現象が爪の上でも起きているというわけです。
薄い色のワンカラーの仕上がりはベースジェルで決まります!
ハケ圧・ジェルの量・セルフレベリングに気をつけて、滑らかな土台を作りましょう。
セルフジェルネイルがうまくいかない⑦曇る
せっかくうまくアートができても、トップジェルで仕上げるとスモークがかかったように曇ってしまうことがあります。
トップジェルが原因のように思ってしまいがちですが、実は原因は他に考えられます。
原因1.硬化時間が短いから
説明書通りに硬化したといっても、 ライトやジェルのコンディションによっては硬化時間が足りないことも。
LEDなら規定の時間より+30秒、UVライトなら+1分多めに硬化するのがおすすめです。
原因2.ジェルとライトが合っていないから
そもそも買い集めたジェルがライトに合っていない可能性もあります。
LEDライトなのにUV対応のジェルを使っていないか、UVライトなのにLED対応ジェルを使っていないか確認してみましょう。
原因3.ライトが古いから
ライト自体が古いと硬化が足らず曇ってしまうことがあります。
特にUVライトは寿命があるので、きちんとライトがついているかチェックしましょう。
原因4.コットンやワイプで拭き取りしていないから
未硬化ジェルを拭き取る時、キッチンペーパーやティッシュなどで拭き取ってしまうと、ジェル表面に傷がついて曇ったようにみえてしまいます。
コットンやワイプなど柔らかいものを使って拭き取りましょう。
原因5.優しく拭き取っていないから
柔らかいもので拭くのももちろん大切ですが、ゴシゴシ!キュッキュ!と拭くのは絶対NG!
爪の上をふんわり滑らすようにくるくる優しく拭き取ってくださいね。
セルフジェルネイルがうまくいかない⑧固まらない(硬化不良)
生焼けのようにジェルがグニュグニュしていたり、ジェル表面がシワシワになってしまうのは固まりきれていない、硬化不良の状態です。
原因1.ライトが古いから
そもそものライトに原因がある可能性が高いです。
ライトが光らない、かなり使い込んでいる、どのジェルを使っても硬化できていないということであれば、一度ライトを見直しましょう。
原因2.ジェルが古いから
ジェルの使用期限を考えたことはありますか?
変色や異臭がすればもちろん使わない方がいいのですが、使用期限は開封後から大体1〜2年といわれています。(保管状態やメーカーによっても変わってきます)
特にベースジェルやトップジェルなどのクリアジェルで黄味が強くなってきたら買い替えのサインなので、心当たりのあるものがあればぜひ買い替えを検討してくださいね。
原因3.硬化時間が短いから
単純に硬化時間を長くすれば解決する場合もあります。
曇りの対策同様に、LEDなら規定時間より+30秒、UVライトなら+1分、いつもより多めに硬化してみましょう。
原因4.ジェルとライトが合っていないから
同じメーカーのジェル・ライトでも、対応しているものがそれぞれ違っている場合もあります。
原因5.ジェルの量が多いから
特に顔料の多いジェル(真っ白・真っ赤・真っ青など原色に近いジェル)は、分厚く塗ってしまうと奥まで光が届かず、生焼け状態になりやすいです。
顔料の多いジェルを使う時は特に薄づきにするよう心がけましょう。
セルフジェルネイルがうまくいかない⑨縮む
キワまで塗ったはずのベースジェルがいつの間にか消えているのは、塗り足りなかったわけではなく、ジェルが縮んでしまっているからです…!
原因1.水分油分除去が不十分だから
ジェル塗布前にエタノールやジェルクリーナーで水分油分除去をしますが、この時に爪と皮膚の間までしっかり拭き取りができていなかったり、拭き取った後に何かに触れてしまうと、水分油分が付いた状態で塗っていることになるので、ジェルが弾くように縮んでしまいます。
爪と爪周り、爪のキワまでしっかり水分油分除去をし、拭き取った後は何も触らないように!
原因2.塗ってからライトに入れる時間が長いから
特にセルフジェルネイラーは手間を減らすために5本や10本一気にライトに入れる傾向がありますが、ジェルを塗った後硬化しない状態で放置してしまうとジェルがみるみるうちに爪の上で縮んでしまいます。
(厳密に言えばライトで硬化している最中もジェルは多少縮んでいます)
プロのネイリストがお客様に塗るときでも多くて3〜4本です。(親指は必ず1本だけです)
自分で自分にやるセルフだと1本でも時間がかかるので、最初のうちは1本ずつ、慣れてきたら2〜3本と増やしていきましょう。
原因3.ジェルの相性が悪いから
ジェル同士の相性が悪いと縮んだり、弾いたり、ポツポツと穴が開いたり、すぐに取れてしまったりします。
メーカーが同じだと基本的には相性が悪いということは少ないですが、絶対にないとは言い切れません。
色々試しながら実験感覚でジェルを楽しみましょう。
セルフジェルネイルは「うまくいかない」でOK!
ほとんどのセルフジェルネイラーさんは独学でやっているでしょうから、うまくいかなくて当たり前です。
ここで原因究明をして、次にきちんと活かせられればいいんです!
失敗をそのまま放置せず「解決策が知りたい!」とこのページまで来てくださった方は、きっとここからまたセルフジェルネイルが楽しめるようになります。
失敗の分だけ成功があります♪
応援しています!!