ジェルネイル検定上級では、チップオーバーレイの課題があります。
ネイリスト検定1級でもチップオーバーレイの課題がありますが、アクリルパウダーで施すのとジェルで施すのでは、やり方やコツも異なります。

今回はジェルを使ったジェルネイル検定上級のチップオーバーレイのやり方と合格ポイントをご紹介いたします。

ジェルネイル検定上級「チップオーバーレイ」やり方のコツ

クリアとナチュラルの使い分け

ジェルネイル検定上級で規定のチップは、クリア、またはナチュラルのハーフチップです。
チップオーバーレイを美しく仕上げるためには、地爪とチップの段差をいかに削れるかがポイントです。
チップを装着した後に段差を削りやすいものがおすすめです。

段差削りが苦手だという方は、クリアチップを使用するとジェルとなじみやすいのでおすすめです。

チップのサイズ・形選び

ジェルを使ったチップオーバーレイの場合、ピンチがいれにくく先が広がった形に仕上がってしまうことがあります。
そのため、チップはやや細めを選ぶと先が広がらず美しいフォルムに仕上げることができます。

装着後とアプリケーション後の形の違いを考慮してチップを選びましょう。

チップの仕込み

つるつるの状態でチップを装着し、アプリケーション後にピンチを入れると、ペリっとジェルがチップから浮いてしまうことがあります。
チップは装着する前の仕込みの段階で、表面をスポンジバッファーでファイリングしておきましょう。
こうすることでジェルがしっかりチップと密着し、浮きを防ぎます。

厚みの出し方

チップを装着し、ベースジェルを塗布した後、まずは爪全体に薄くイクステンションジェルを塗布します。
そのあと、たっぷりのイクステンションジェルを爪のハイポイントにのせ、盛るようにのせたジェルをキューティクルエリアや爪先へ広げるようにします。

この時、ハイポイントをつぶさないように筆圧をかけず、筆をひっぱるようにして爪全体に塗布します。

厚みが足りない場合は、少しずつ仮硬化をしながら足していきましょう。

ピンチングのコツ

仮硬化をしたら、Cカーブスティックを使用してピンチングを行います。
この際、チップが再び戻ってしまい、ピンチが無くなってしまいます。
ピンチングは一度だけではなく、ピンチング→仮硬化を繰り返すことで、カーブが戻らずにしっかりとピンチングすることができます。

ふき取りは表面だけ

完全硬化をしてアプリケーションが完了したら、未硬化ジェルを拭き取ります。
この時、拭き取るのは表面だけで、チップの裏面は拭き取らないようにしましょう。
チップの裏拭き取ってしまうと、チップが曇り、仕上がりが悪くなってしまっています。

削りすぎないように注意

ファイリングは、先端→サイドの順で削っていきます。
一度削りすぎてしまうと修正ができません。ジェルスカルプチュアと同様、削りすぎには十分注意し、慎重にファイリングしましょう。

表面を削るときも、ハイポイントや先端の厚みを削り落とし過ぎないように注意しましょう。
先端からキューティクルに向かって滑らかなカーブを描くようにファイリングして厚み、カーブを整えます。

トップジェルで仕上げる

形、表面の仕上げが終わったら、スポンジバッファーで表面をサンディングして滑らかにします。
その後、トップジェルを塗布し完全硬化、未硬化ジェルをしっかり拭き取ったら完成です。
この時も、チップの裏を拭き取ってしまわないように注意しましょう。

ジェルネイル検定上級「チップオーバーレイ」合格のポイント

規定の形を守る

ジェルネイル検定上級「チップオーバーレイ」の規定は、

• フリーエッジの長さは5～10mm
• カットスタイルはスクエアオフ
• Cカーブは20％程度

です。
この規定の形に沿って形を整えます。

更に

• サイドストレートがまっすぐ
• 形が左右対称
• Cカーブと厚みが均一
• キューティクルエリアに段差がない
• ハイポイントが出せている
• 表面が凸凹していない

なども採点ポイントとなります。

ジェルネイル検定試験要項で決められた内容は、基本中の基本です。
くまなく確認をして、ジェルネイル検定試験要項内容を忠実に守れるようにしましょう。

チップオーバーレイの仕上がり

• チップのサイズが適切である
• 爪にチップがしっかり装着されている
• 地爪のフリーエッジは短くカットされている
• 気泡がはいっていない
• ジェルがチップの裏に流れていない

などがチップオーバーレイの採点基準となります。
ジェルネイル検定上級は、プロフェッショナルレベルの技術が求められる検定試験です。
中級のチップオーバーレイと採点するポイントは同じですが、その質はより高いものでなければなりません。

ひとつひとつの採点ポイントのレベルを上げる練習を重ねましょう。

ジェルスカルプチュアと形を揃える

ジェルネイル検定上級では、チップオーバーレイ3本、ジェルスカルプチュア2本が課題となっています。
アプリケーションのやり方の異なるこの2種のジェルイクステンションですが、5本すべての長さ、形、厚み、カーブをそろえる必要がります。

チップがベースとなるチップオーバーレイをジェルスカルプチュアの形にそろえることは難しいので、チップオーバーレイの仕上がりに合わせてジェルスカルプチュアの形を揃えるようにします。

ジェルスカルプチュア、チップオーバーレイ、それぞれの技術のレベルを上げることも大切ですが、2種のイクステンションを揃える練習も同時に行いましょう。

ジェルネイル検定上級「チップオーバーレイ」の練習参考動画

まとめ

いかがでしたか？
より高い技術を求められるジェルネイル検定上級のチップオーバーレイは、仕上がりの質も大切なポイントです。
フォルムや厚みが規定通りというだけでなく、仕上がりの美しさ、繊細さにも重点を置いて対策をしていきましょう！