“ジェルネイルの一層残し”という方法を聞いたことはありませんか?
爪に負担をかけないオフの方法として、取り入れているネイルサロンも多い“一層残し”。
ネイルサロン限定のオフ方法なのか?それともセルフジェルネイルでもできるのか?
今回はセルフジェルネイルの一層残しのやり方と注意点についてご紹介します。
この記事の目次
セルフジェルネイルの一層残しとは
セルフジェルネイルの一層残しとは、オフの方法の1つです。
フィルインとも呼ばれています。
ジェルは通常、ベースジェル、カラージェル、トップジェルの三層になっています。
ジェルを付け替える際、通常はすべてのジェルを落としますが、
一層残しの場合は、トップジェル、カラージェルを削り落とし、ベースジェルだけを残します。
伸びてきた部分にだけベースジェルを塗布し、その上に通常通り、カラージェル、トップジェル…と施術していきます。
これが一層残し(フィルイン)です。
セルフネイルの一層残しの条件
- 前回のデザインが薄い色またはクリアである
- 前回のベースジェルがしっかりついていること
- サンディングありのベースを使っている
前回のデザインが、真っ赤など濃い色の場合は、丁寧に落とすのに非常に時間がかかるため、フィルインのメリットが少なくなってしまいます。
大まかな削りで一層残しにしても、次のデザインに影響しないようなデザインの時にフィルインするようにしましょう。
また、一層残しはベースジェルのみを残して施術するため、ベースジェルが2ヶ月もつようなしっかりとした塗布ができていることが必須条件です。
ベースに浮きがあるまま一層残しをしても、すぐ取れてしまうばかりか、グリーンネイルの原因ともなるので注意しましょう。
ノンサンディングベースジェルを使用している場合は、爪をネイルファイルで削る必要がなく、地爪をほどんど傷めることがないので、時間のかかる一層残しよりも、一度すべてオフをして施術しなおす方がおすすめです。
セルフジェルネイルの一層残しは危険?
オフの方法の1つとして、セルフジェルネイルでも一層残しを取り入れることは可能です。ただし、やり方を間違えると爪が薄くなってしまったり、グリーンネイルのリスクにもなるので注意が必要です。
“一層残し”を専門の技術として売りにしているネイルサロンがあるくらいなので、それだけ技術と知識が必要だということを念頭に置いておきましょう。
セルフジェルネイルの一層残しのメリット
セルフジェルネイルのオフで使うアセトンは揮発性の高い溶剤で、爪や皮膚の水分を急激に蒸発させ、ひび割れ、二枚爪、ささくれなどの原因となってしまいます。
セルフジェルネイルの一層残しは、アセトンを使わないので爪や皮膚へのダメージを減らし、上記のようなリスクを減らすことができます。
同じく、ベースジェルを塗布する前にはサンディングを行いますが、爪を削るので当然、爪は薄く、弱くなっていきます。
これも一層残しをすれば、地爪を削るのは伸びた部分だけになるので、地爪のダメージを減らすことができるのです。
爪への負担がへらせるセルフジェルネイルの一層残しなら、より爪への負担少なくセルフジェルネイルを続けて楽しむことができます。
セルフジェルネイルの一層残しのデメリット
セルフジェルネイルの一層残しの難しいポイントは、残したベースと地爪にできる段差をいかになだらかにできるかどうかです。
均一にファイルを掛け、残したベースジェルと新しく乗せたベースジェルででこぼこができないように塗布するのはプロのネイリストの方でも難しいとされる技術。
ベースがでこぼこでは、ジェルネイルの仕上がりも汚くなってしまいます。
また、少しでもベースジェルに浮きがある状態で一層残しにしてしまうと、浮いた部分に水分が入り込み、グリーンネイルなどの詰めの病気の原因になってしまいます。
浮きはないか、一層残しに適した状態でベースジェルが残っているか、見極める力も必要です。
セルフジェルネイルの一層残しのやり方
1.ファイルでトップジェル、カラージェルを削る
ファイルを使って、トップジェル、クリアジェル、カラージェルを削ります。
あまり速くファイルを動かしてしまうと摩擦熱で熱さを感じる上、爪へのダメージも増えるので要注意です。
また、ベースジェルが近くなってきたらより慎重にファイルをかけて、削りすぎないようにしましょう。
特に、ベースジェルが薄付きの場合は、あっという間にベースジェルを削り落とし、地爪まで削ってしまうリスクもあります。
このようにベースジェルがうっすら見えてきたら、ファイルの目の粗さを細かいものに変更します。
はじめは100~150G、カラージェルが落ちてきたら180G、最後はスポンジバッファとファイルの目を少しずつ細かくして、カラージェルまでを削り落とすと安全です。
ネイルファイルは爪に対して平行にして当てます。
こうすることで、削りたい部分だけを削ることができ、また、削りすぎも防ぐことができます。
ネイルマシンをお持ちの方は、トップジェル、クリアジェルはマシンで落としてもかまいません。
ネイルマシンはハイスピードでジェルを削っていくので、削りすぎないよう細心の注意を払って使用しましょう。
ネイルマシンの場合、ところどころカラージェル剥がれてきたら、手削りのネイルファイル(180G)に変更しましょう。
ジェルを削るときは、爪の周りのお肉をひっぱって、皮膚にネイルファイルなどが当たらないように注意しましょう。
このように、ベースジェルが浮いてしまうことがあります。
あまり浮いている部分が多いときは、一層残しをするよりもオフをしてしまった方がいいですが、どうしても一層残しにしたい場合は、ネイルニッパーなどでカットして。さらに境目の浮きをネイルファイルで削り落とします。
カラージェルが削り落とせて、かつ、浮きが無くなったら表面の削りは完了です。
2.ネイルファイルで形を整える
エメリーボードやアクリルファイルを使って、爪の形を整えます。
ネイルニッパーを使うとジェルが割れて空気がはいってしまうことがあるので、必ずネイルファイルで長さを調節しましょう。
3.伸びた部分のプレパレーション
ベースジェルと地爪の段差がなくなりなだらかになったら、次は新しいジェルを塗布する準備をします。
伸びてきた地爪の部分のプレパレーションをします。
1.ルースキューティクルの処理
2.甘皮の処理
3.ダスト除去
4.油分・水分除去
の順でプレパレーションを完了しましょう。
4.ベースジェルを塗る
プレパレーションが終わったら、ベースジェルを塗布します。
まずは、筆にカサカサくらいのベースジェルを取り、ベースジェルとの境目に、筆を縦にして隙間に埋め込むようにベースジェルを塗布します。
境目が目立たなくなったら、同じカサカサの量でベースジェルを全体に塗布します。
全体に薄くベースジェルが塗布できたら、先ほどよりも少し多くベースジェルをとって、全体に塗布します。
表面がつるんとコーティングできたら、硬化します。
5.いつも通りのセルフジェルネイル
ベースジェルの塗布が終わったら、ここからはいつも通りの手順で、セルフジェルネイルを完成させます。
まとめ
いかがでしたか?
アセトン不要で爪へのダメージが少なく、魅力的な一層残し!
ですが、削りすぎて地爪まで削ってしまった!浮きがあるのに気が付かずグリーンネイルになってしまった!となれば、せっかくアセトンでのダメージを避けたのに意味がなくなってしまいます。
セルフジェルネイルの一層残しをする際は、削りすぎとベースジェルの浮きに注意して行いましょう!
もちろん、ダメージゼロとはいきませんが、アセトンを使ったオフも、正しく行えば爪や皮膚へのダメージを軽減することはできます。
アセトンの影響が気になる方は、アセトン配合率の低い溶剤を試してみるのもおすすめです。
ご自身の技量や爪の状態に合わせて、オフの方法は選んでくださいね♪